保安林の名義変更と登録免許税

相続を原因として,保安林の名義変更をするため,法務局に登記申請する際には,登録免許税が必要となります。

登録免許税は,原則不動産の固定資産税評価額の0.4%となります。

保安林の場合,毎年送られてくる固定資産税明細書には,評価額が0円と記載され非課税となっている場合がありますし,そもそも金額が少なく固定資産税納税通知書が送られてこない場合もあります。

また,固定資産税の評価証明書を取得しても0円と記載されることも多いようです。

このことから,登録免許税も0円なのではないかと思う方もいらっしゃいますが,実際には,評価額を記載の上,登録免許税を計算する必要があります。

どのように保安林の評価額を調べるかといいますと,市区町村役場で,近傍山林の1㎡辺りの評価額を確認する必要があります。

評価証明書等の取得を申請する際に,事前に電話をかけ,名義変更に使用する予定であること,近傍山林の1㎡辺りの評価額を記載してほしい旨を資産税課の担当者に伝えれば,保安林の評価額がわかる資料を取得することができます。

単純に,評価証明書を取得するだけでは,保安林の評価額は0円としか記載されないこともありますので,注意が必要です。

細かい運用は,市区町村役場によって異なります。

1㎡辺りの評価額が記載されている場合,不動産の全体の評価額が記載されている場合,、近傍山林の評価額に関する固定資産税評価証明書を出してくれる場合などがあるようです。

名義変更には,意外な落とし穴があることもありますので,心配な場合には,専門家に相談することをおすすめします。

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