空き家特例と共有で相続した空き家

最近、相続で空き家を取得した相続人の方々から、このような質問を受けました。
「現在相続登記手続き中ですが、法定相続人が5人います。
仮に5名の共有名義にして相続登記を行った場合、譲渡所得税の申告において全員が空き家特例の適用は受けられるのでしょうか。」というご質問です。


回答は、以下のとおりです

5人で売却すれば、それぞれが独立して3000万円以内で控除を受けることができます。
なお、5人それぞれが譲渡所得税の申告が必要になります。
そうすると、単純計算で1億5000万円の不動産を売却しても、譲渡所得税が発生しないようにも思えます。
しかし、空き家特例は、被相続人居住用家屋又は被相続人居住用家屋の敷地等の譲渡の対価が1億円以下であることが、その適用要件の1つとされています(措法35③)。
したがって、共有者全体の譲渡対価の合計額が1億円を超える場合などには、各共有者ともどもこの特例を適用することができませんので注意が必要です(措法35⑤⑥)


空き家特例の適用のためには、他にも要件があります。

適用を受けることができるかどうかで譲渡所得税が大きく異なりますので、相続で空き家を取得された名古屋の方は、いつでもお気軽にご相談ください。