10月に入り、名古屋も涼しい日が増えてきました。
本日は、AIの注意点について、具体的な例をもとに書いていこうと思います。
前提として、相続税申告というのは、電子申告を所得税の申告書と同じ様に行うことができます。
ただし、なぜか、電子申告もできなければ、PDFにしてデータ添付できない、つまり紙で提出するしかない書類もあります。
その中の一つが、相続税申告書第1表の付表1でした。
相続開始後、相続人が申告を実際に行う前に死亡した場合、その相続人が代わりに申告及び納税をする必要があるので、その際に誰が相続人でどれだけ納税するのかを記載する書類です。
この相続税申告書第1表の付表1について、過去形で表現をしていることから分かるように、令和8年10月1日からPDF提出できるように制度が変わりました。
AIがこの制度改正に対応できるのか、試してみたところ、少しおもしろい結果が出ました。
まず、「相続税申告について、相続人が死亡した場合、PDFですべて書類提出できるか」と質問しましたところ、
「相続税の申告において、相続人が申告期限前に死亡した場合に必要となる「申告書第1表の付表1(納税義務等の承継に係る明細書兼相続人の代表者指定届出書)」は、e-Tax(電子申告)やPDF等のイメージデータ送信による提出ができません。
そのため、該当の付表1および関連する書類は、別途書面(紙)で税務署へ提出する必要があります。」
と改正が反映されていない回答が返ってきました。
まだ、AI自体が改正のことを知らない、アップデートできていないのかなと思い次は、
「相続税の電子申告で申告書第1表の付表1をイメージデータとして提出できるか」と質問したところ、「相続税申告書第1表の付表1は、令和8年10月1日以降、相続税の代理送信においてイメージデータ(PDF)を作成し、別添書類としてe-Taxで送信する運用に対応しました。」
と正しい回答が返ってきました。
このことから、AIに対する質問は、質問の精度によって全く回答が変わることがわかりました。
おそらく理由としては、まだ改正前の情報がネットにあふれているので、ざっくり質問をすると、改正前の情報に引っ張られて回答が作成されるのかと思います。
他方、正確な用語を使って、精度の高い質問をすると、国税庁等の正確なHPの情報をもとに回答を作成するので、改正後の情報が正しく反映されるのかと考えました。
AIは便利な調査ツールではありますが、大前提として、解答が正しいものかどうかは人間がチェックする必要があること、間違いに気がつくには正しい知識・経験が必要であること、少なくとも表現を変えてできれば正確な表現を使っていくつか異なる質問をして、同じ回答が返ってくるかを慎重に確認する必要があると考えます。